食品中の亜硫酸を亜硫酸オキシダーゼで硫酸に酸化する際に生じた過酸化水素を,メタノール存在下でカタラーゼ処理し定量的にホルムアルデヒドを発生させ,そのホルムアルデヒドを3-メチル-2-ベンゾチアゾリノンヒドラゾンと反応させて波長 635 nm で吸光度を測定することにより定量する方法を考案した.本法は前処理に蒸留などの煩雑な操作は不要であり,多数の検体を同時に測定できるほか,遊離型・結合型の区別なく全亜硫酸量が測定できる.本法をかんぴょう及びこんにゃく精粉に適用した場合の添加回収率は 97~104%,測定値の変動係数は 6% 以下と良好な結果が得られた.