農産物中のジクロルボス(DDVP)及びトリクロルホン(DEP)について,アセトン抽出,酢酸エチル転溶,シリカゲル精製後,DEPを誘導体化してDDVPと同時にGC-FPDで定量する分析法を検討した.DEPの誘導体化は,抽出精製液を乾固後, N -メチルビス(トリフルオロアセトアミド)と0.1% ピリジン-アセトン溶液を加え,60℃ で2時間行った.添加回収試験で,DDVPは 72.6~117.7%,DEPは86.2~106.6% の回収率であった.定量下限値はDDVP及びDEPともに0.01 μg/g以下(抹茶は0.03 μg/g)であった.更に,確立した試験法について6分析機関による共同実験を行い,試験法の妥当性を評価し,良好な結果を得た.