迅速かつ健康と環境に配慮したアフラトキシン分析法を,新たに作製したクリーンアップカラムと光誘導化HPLCを適用して開発した.クリーンアップカラムは市販の多機能固相抽出カラムに塩基性アルミナと酸化マグネシウムを積層して作製した.生落花生,コーン,そば粉及びとうがらし中のアフラトキシンの分析にこのミニカラムは非常に有効であった.特にコーンにおいては分析を妨害する蛍光物質が酸化マグネシウム層の最上部に強固に吸着され除くことができた.試料にアフラトキシンB1,B2,G1,G2の10,3,10,3 ng/g及び1.0,0.3,1.0,0.3 ng/gを添加したときの回収率は 80% 以上で,変動係数はとうがらしに低濃度添加したとき以外は 12% 以内であった.生落花生,コーン,そば粉での検出下限はB1,G1で0.3 ng/g,B2,G2で0.1 ng/gであった.とうがらしでの検出下限はB1,B2,G1,G2で0.5 ng/gであった.