人工胃液による分解が,比較的遅いCry9Cタンパク質が導入されているCBH351とうもろこし(GM corn)につき,BNラット及びB10Aマウスに亜急性毒性期間(13週間)の 50% 混餌飼料の投与を行い,動物の免疫系への影響を検討した.同等の栄養成分を有する近親(isoline)の非組換え(non-GM)とうもろこしを対照として用いた.マウス,ラットともGM,non-GM両群の体重及び餌の摂取量に有意差は見られず,各種主要臓器の病理組織像及び血液学的検査において,両群とも異常は認められなかった.Cry9Cタンパク質に対する特異的IgG,IgG1抗体価の上昇は,GM投与ラットにおいて,わずかに見られたが,IgE,IgA抗体価の上昇は,両群ともに認められず,今回の亜急性毒性実験では,アレルギー性を示す結果は得られなかった.