日本で安全性審査未終了(平成14年6月現在)の遺伝子組換えジャガイモ(NewLeaf Y® potato; NL-Y)について,ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)を用いた検知法を検討した.陽性対照プライマー対は,Potato sucrose synthase遺伝子を認識するものを用いた.ジャガイモウイルスYが感染した加工食品の検知において,擬陽性を避けるため特異的にNL-Yを検知するプライマー対を設計した.そのプライマー対を用いて 0.05% NL-Yが検知可能であった.加えて,NewLeaf,NewLeaf Plus (NL-P),NL-Yを検知するための CryIIIA 遺伝子を認識するプライマー対とNL-P及びNL-Yを検知するための p-FMV 領域を認識するプライマー対を設計した.確立したPCR検知法をジャガイモ加工品26検体に応用した.その結果,どの検体からもNL-Yは検知されなかった.