エチル誘導体化-GC/MSを用い,ポリ塩化ビニル製玩具47検体について9種の有機スズ化合物の分析を行った.ボール,ソフトトイおよび食物玩具34検体中,10検体からジオクチルスズ(DOT)化合物が,4検体からジブチルスズ(DBT)化合物がそれぞれ1.4~1,840 μg/gおよび35.2~527 μg/g検出され,同時にこれらのモノ体も検出された.おめんは13検体すべてからDOTやDBTなどのジアルキルスズ化合物が数百μg/g以上のレベルで検出され,主としてこれらの混合物が添加されていることが分かった.特に,毒性が高いDBTはボール1検体とパーティー用おめん4検体から527~999 μg/g検出された.