特定原材料である卵の通知試験法ELISA法の評価のために10機関による検証評価試験を行った.卵白アルブミン,オボムコイドおよび卵タンパク質を測定する3種ELISA法とも同時再現性はおおむねCV値10% 以下と良好であった.10機関で卵標準溶液を添加した5食品の各食品抽出液を分析した際の平均回収率は,3種ELISA法とも40% 以上であり,併行再現性の相対標準偏差は,それぞれ 18.7~25.5%, 18.6~41.8%, 21.3~43.3% であり,室間再現性の相対標準偏差はそれぞれ16.8~35.1%,19.6~35.8%, 24.7~51.1% であり,ELISA 測定としては実用上支障がないと考えられた.3種ELISA法の検出限界は,測定溶液の濃度で4~5 ng/mLであった.