ODSカラムと水系GPCカラムを組み合わせたカラムスイッチングHPLCを利用して加工食品中アクリルアミドを簡便に定量できる分析法を開発した.試料を水で抽出し,OASIS HLBカートリッジで精製後,カラムスイッチングHPLC装置に注入した.最初にODSカラムにより逆相分配モードで分離を行い,溶出したアクリルアミドフラクションをカラムスイッチング操作により水系GPCカラムに導入し,サイズ分離モードで再び分離してUV検出器により定量した.ポテトチップス,フライドポテト,コロッケおよび即席麺を用いて行った添加回収試験では回収率が93.1~101.5%,変動係数が1.5~5.2%であった.この方法を用いて市販食品を分析した結果,ポテトチップスから67~4,499 μg/kg,フライドポテトから125~1,183 μg/kg,コロッケからnd~255μg/kg,即席麺からnd~151 μg/kgのアクリルアミドを検出した.検出下限は10 μg/kgであった.