玄麦のデオキシニバレノールのスクリーニングを行うための3種類の市販迅速簡易ELISAキットの評価試験を,濃度の異なる汚染小麦玄麦3試料と無汚染小麦玄麦1試料を用いて14機関において実施した.また,HPLCでの測定結果との相関性も検討した.その結果,無汚染小麦玄麦試料ではいずれのキットにおいても検出限界以下であり,陽性として検出されることもなかった.また,自然汚染小麦試料では陰性として検出される例も認められなかった.我が国の暫定基準値である1.1 μg/gに近い濃度においてはいずれのキットでもHPLCの値との相関性が高いことが示された.これらの結果から本研究で使用した市販迅速簡易ELISAキットはいずれもスクリーニング法として有効であることが確認された.