台湾北部の生鮮な魚貝類の衛生状態と鮮度調査を目的に,市販の生鮮水産品533検体の品質と鮮度調査を行った.試料は魚市場,伝統市場およびスーパー(大型量販店も含む)から夏と冬に収集し,一般生菌数,糞便系大腸菌群および大腸菌とVBN値,K値を調査した.その結果,夏季に魚貝類の品質と鮮度が悪化し,特に軟体類で顕著であった.また,魚市場のものは伝統市場やスーパーのものと比べ,品質と鮮度がともに良好であった.生鮮魚貝類には糞便系大腸菌群と大腸菌が検出され,細菌による2次汚染が示唆された.