液体クロマトグラフ/タンデム質量分析計(LC/MS/MS)によるビール,ビール原料(麦芽,コーンスターチ,コーングリッツ)およびコーンスターチの原料とうもろこし中のフモニシンB1およびB2の分析法について検討を行った.ビール試料は脱気後,陰イオン交換樹脂(SAX)で精製した.ビール以外の固体試料はメタノール-水(3 : 1)混液で抽出した後,陰イオン交換樹脂で精製した.LC/MS/MS条件はODS系カラムを用い,エレクトロスプレーイオン化マルチプルリアクションモニタリング法(ESI-MRM)を用いた.その結果,ビールで52.1~64.2%,麦芽で86.4~87.9%,コーンスターチで87.9~89.5%,コーングリッツで81.1~86.6%,とうもろこしで88.4~89.3% の回収率が得られた.