標準添加法を用いたヘッドスペース-GCによる天然香料中の残留溶媒分析法を確立し,その妥当性を検討した.10分析機関で溶媒添加同一試料(ジンジャーオレオレジン)を用い,第7版食品添加物公定書の製造基準で残存限度値の規定された溶媒(メタノール,イソプロパノール,アセトン,ジクロロメタン,1,1,2-トリクロロエテン,ヘキサン)を分析した.8機関が自動注入,2機関が手動注入で分析した.自動注入による各溶媒の分析結果の併行再現性および室間再現性については,いずれもHORRAT値が2以下であり,自動注入での分析法の精度は許容できる範囲と考えられた.