離乳期における乳幼児を対象としてダイオキシン類の摂取量の推計を試みた.「手作り離乳食」と「市販ベビーフードを主体にした離乳食」のいずれも,体重1 kgあたりのダイオキシン類の一日摂取量は,離乳期が進むにつれて増加したが,最大でも 1.66 pg TEQ/kg B.W./day で成人と同程度であり,耐容一日摂取量(4 pg TEQ/kg B.W./day) を下回った.各離乳期におけるダイオキシン類各異性体の濃度は,離乳初期~中期では育児用ドライミルクに由来すると思われる Octachlorinated dibenzo- p -dioxin (OCDD) の比率が高く,離乳後期~完了期では魚介類に由来すると思われるCo-PCBs異性体(#118, #105, #156, #167)の比率が高かった.