除草剤グリホサート耐性の性質を有する遺伝子組換え大豆(GM大豆)の安全性を確かめる目的で,ラットを用い,GM大豆および非遺伝子組換え大豆(Non-GM大豆)を30%の割合で添加した飼料による52週間摂取試験を行った.また大豆に特異的な作用を観察する目的で,一般飼料(CE-2)を大豆と同様の期間摂取させた.GM大豆群の投与期間中の体重,摂餌量はNon-GM群と比べて差はなかった.投与開始後26週目と終了時のGM大豆群の血液学的および血清生化学検査,臓器重量測定および組織学的検査結果は,いずれもNon-GM大豆群と比べて有意な差は認められなかった.GM大豆の性状はNon-GM大豆と同等であり,飼料に30%まで添加し,52週間摂取させても障害作用はないものと考えられた.