放射線照射された食肉・魚肉類が流通市場に混入した場合でも確認できるかを検証することを目的に,一定期間冷凍保存した照射食肉・魚肉や加熱調理済み食品に含まれる材料の照射履歴の検知を試みた.照射履歴の指標には2-アルキルシクロブタノン類を選びGC/MSを用いて分析した.放射線照射された生試料を1年間冷凍保存したとき2-アルキルシクロブタノン類の大幅な減少はなく,照射履歴検出は可能であった.照射試料を加熱調理冷凍保存した場合は時間の経過とともに明らかな減少を示したが,1年間冷凍保存後の照射履歴検出は可能であった.