アミノ酸系ジペプチド型甘味料であるネオテーム,アリテームおよびアスパルテームのHPLCによる同時分析法について検討した.試料を10%塩化ナトリウム含有0.01 mol/L塩酸を用いて透析膜に充填し,透析外液を0.01 mol/L塩酸として24~48時間透析した.透析外液をOASIS®MCXカートリッジに負荷し,水およびメタノールで洗浄した後,0.5 mol/L塩化アンモニウム-アセトニトリル(3 : 2)混液を用いてカートリッジから溶出した.HPLCによる分析では,カラムにODSを用い,移動相に0.01 mol/Lリン酸緩衝液(pH 4.0)とアセトニトリルの2液によるグラジェント溶出法を用い,検出波長210 nmで測定した.8種の食品に3種甘味料を10および100 μg/gとなるように添加し,添加回収実験を行ったところ,回収率はそれぞれ86~100%,89~104%と良好な結果が得られた.定量限界は3種甘味料とも試料当たり1 μg/gであった.確認のためのLC/MS/MSによる分析法も作成した.