LC/ESI-MS/MSを用いた畜水産食品中のアバメクチン,8,9- Z -アバメクチン,エマメクチン,8,9- Z -エマメクチン,イベルメクチン,エプリノメクチン,ドラメクチン,モキシデクチン(8種類)の残留一斉分析法を開発した.畜水産試料(10種類)にアセトン-0.5%アンモニア水溶液を加え,ホモジナイズ後,イソオクタンにより抽出し, n -ヘキサンで脱脂を行った後,LC/ESI-MS/MS測定を実施した.定量法には,絶対検量線を用いて,検出限界 0.02~1.5 ng/mL および定量限界は 0.1~5 ng/mL であった.イオン化効果の影響を検討した結果,牛肝臓において,30%以上の抑制効果となったため,希釈法により,解決した.いずれの試料において,平均回収率70.8~117.1%の範囲であり,併行精度および室内精度において,15%以下であった.