ポリ乳酸製器具・容器包装7検体について食品衛生法における規格試験を実施した.さらに,その他の含有物質や溶出物質の検討をICP-AESおよびGC/MSを用いて行い,溶出液について2種類の変異原性試験を実施した.その結果,すべての試料が食品衛生法における規格基準を満たしており,金属の溶出もほとんど見られなかった.溶出液のGC/MSによるピーク検索の結果,大きなピークは見られず,レックアッセイおよび umu -テストの両方の試験においてすべての試料が陰性を示した. umu -テストにおいて汁椀の溶出液がβ-ガラクトシダーゼ活性を若干増加させたが,素地であるポリ乳酸からの溶出物によるものではなく,塗装面のポリウレタンによるものと推測された.