平成15から19年の県内アレルギー物質(卵・乳)調査・検査の結果,ELISA法変更前の卵の検出率は約20%,乳は約30% となり,変更後の平成17年では卵の検出率は約10% 上がり,乳では約半分となった.10 μg/g以上の陽性検体は卵4検体,乳4検体であり,これらは製造所のコンタミネーションと原材料表示の欠落が原因であった.一方,平成21年の注意喚起表示の調査ではコンタミネーションのレベルは低かった.同一サンプルを用いた新・旧検査方法の検出率の比較では,新検査法の卵の検出率は向上した.乳ではELISA法の検出率は低下したが,ウエスタンブロット法との整合性は向上した.一方,オボムコイドとカゼインの定性検査ではタンパク質量が5 μg/g以下で判定不能となる場合が見られた.