GMダイズ系統A2704-12の系統特異的定量分析法を開発した.A2704-12は,ゲノム中に複数のpUC19由来のDNA断片が存在し,特異的PCR増幅領域としてこれらの配列を用いた.しかしながら,pUC19を鋳型にPCRを行ったところ非特異的な増幅が観察されたため,定量用標準プラスミドの構築にはpUC19ではなくpBR322を用いた.また,本研究によって,A2704-12混入率算出の際に必要な係数である内標比を決定した.さらに,さまざまな濃度のA2704-12を含む疑似混入試料を調製し,複数の試験室において性能指標を評価したところ,本分析法の定量下限値は0.1%と見積もられ,偏差,室間再現性ともに20%を下回る結果が得られた.