以前報告した,遺伝子組換え(GM)トウモロコシ二重リアルタイムPCR定量法に関して,試験室間共同試験による妥当性確認を行った.本分析法は,カリフラワー・モザイク・ウイルス35Sプロモーター配列と,GA21系統特異的配列を同時に検出可能である.本室間共同試験によって,混入率算出の際に必要となる内標比が実験的に決定された.また,ブラインド定量試験の結果から,本分析法の定量下限値は0.5%以下と見積もられ,偏差,室間再現性ともに25%を下回る結果が得られた.本法はGMトウモロコシのスクリーニング定量分析法として有用であると考えられる.