セレウス菌嘔吐毒であるセレウリドのLC-MS/MSによる分析法を開発した.試料にはチャーハン,焼きそば,小豆あんおよび乳児用粉ミルクを用い,メタノールで抽出後,Oasis HLBカートリッジにより精製し,試験溶液とした.LC-MS/MSの移動相にはギ酸アンモニウム含有のギ酸溶液およびメタノールの混液を採用し,ESI(+)で測定した.開発した分析法の性能評価を実施したところ,すべての試料において真度70%以上,併行・室内精度10%以下の結果が得られた.なお,定量限界は1 μg/kg以下と見積もられた.