スイートコーン種子および複数の加工試料(冷凍,缶詰,ドライパック,ベビーコーン)を対象に,CTAB法,DNeasy Plant Maxi kit,GM Quicker 3,Genomic tip-20/Gの4種類のDNA抽出法を検討した.未加工種子およびベビーコーンでは,すべての抽出法でDNAが抽出された.その他の加工品では,CTAB法以外は十分な量のDNAが抽出されたが,Genomic tip-20/Gを用いた場合に最も収量が多かった.電気泳動パターンおよびリアルタイムPCR解析から,抽出DNAは,未加工種子,冷凍品,缶詰,ドライパック,ベビーコーンの順で分解が進んでいることが観察された.抽出DNAの質をさまざまな方法で比較したところ,4種類のDNA抽出法のうち,加工品からの抽出に関しては,GM Quicker 3が最も適していることが示唆された.