北海道にはかってニシン・サケ・マス・タラ・コンブを主とする沿岸漁業依存の時代があったが,現在は漁獲量ではスケトウタラ・イカ・ホッケ・サンマ・コウナゴ,金額ではマス・スケトウタラ・サケ・コンブ・イカがそれぞれ5位までを占め,沖合漁業による漁獲が増加した。しかも漁獲の地域差は大きく漁業地域は著しく変容した. 本研究は現在の漁獲について1955年から1959年まで5ヵ年間の漁業統計資料を使用し地域の特色をまとめたものであるが,漁獲物については5, 漁獲高については3, 漁家所得については4の異った漁業地域をみることができた.これらを整理した結果は次のように5つの地理的区分ができ上った.この地域区分は5種のコンブ生産地域とほぼ一致している. A地域 太平洋沿岸東部 沖合漁業 B地域 オホーツク海沿岸 沖合および沿岸漁業 C地域 太平洋沿岸中部 沿岸および沖合漁業 D地域 太平洋沿岸西部 沿岸漁業 E地域 日本海沿岸 沿岸漁業(零細)