偏平オシロ管は従来のオシロ管の常識を破り,奥行を取らずに観測面の拡大化を図ったものである.このオシロ管は時間軸の偏向に偏平受像管の方式を取り入れ,現象軸偏向されたビームを管軸に平行に直すために静電コリメータ・レンズ系を開発した.受像管の偏平化は広角度偏向管によっても期待できるが,本来静電偏向を用いるオシロ管では本方式の方向が唯一のものであろう.性能と精度の向上は今後の課題であるが,基本動作の成功をここに報告する次第である.