沈澱けい光膜は, 種々の大きさのけい光体の集塊が不規則に分布した粒状構造となっている.その顕微鏡写真の自己相関関数を測定することにより, 粒状は沈澱塗布の条件に左右され, 粒状に関して最適の塗布条件が存在すること, 粒径3μのけい光体微粒子を使用しても生成膜の集塊の径は十数μに達することをたしかめた.つぎに, けい光膜にきわめて幅のせまい電子線を入射したときの出力光分布を測定し, その分布は入射点を中心としたガウス形であること, 拡がりの半値幅はほぼ膜厚に比例して変わり, イメージ管に実用される程度の膜厚のものでは数十μであることがわかった.