カラーテレビ放送においては, 従来の白黒テレビ放送と比較して, 主として次の点に留意する必要がある. (1) 周波数振幅特性 (2) 微分位相および微分利得特性 (3) 群遅延時間特性 (4) 映像音声搬送波の周波数間隔以上の4項目の内 (1) (2) (3) 項については, 従来種々な論文が紹介されているが, 筆者らは映像音声搬送波の周波数間隔を4.5Mc/s±1kc/s以内に安定に保持するためのAPC (Automatic Phase Control) 装置の一方式を検討し, これを用いた放送機を, すでに民間放送局へ納入したので, ここにその概要を紹介し諸賢の御批判を仰ぐ次第である.