筆者らは, 昨年10月にハンガリーの首都ブダペスト市で開かれた, 磁気記録に関する国際会議 (Conference on Signal Recording on Moving Magnetic Media) に出席し, あわせてその前後約2力月にわたって欧州各国 (イギリス, オランダ, 西ドイツなど) およびアメリカ各地の研究所, 工場における磁気記録技術の開発の模様を視察して, 各地の研究者, 技術者と今後における磁気記録の問題点などを話し合うことができた.本文では, これらの会議あるいは視察を通じて, とくに印象に残ったことについて述べようと思う.