従来, ネガフィルムをポジフィルムに焼き付ける際に, 人間がネガを見て焼き付けの光量を決める方法がとられていたが, これにかわって筆者は焼付窓をおおうシューに検出素子をとりつけて, ネガ, ポジ両フィルムを透過して検出素子に入射する光が, 常に一定になるようにサーボ系を用いて光量の自動制御を行なう方法を開発し, 人間が検度して手動プリントする場合に匹敵する画質を得た.この制御法で最も重要なものである検出素子にはCdSeを用い, その構造を特殊なものにすることによって, ネガの黒ピーク値を検出し, したがって, 仕上がりポジの白ピークの明るさが一定になるようにすることができた.黒ピーク制御によるプリントは, 評価テストによっても, 各カットの最適焼度でプリントしたものに非常に近いものであることがわかった.