NHKでは, オリンピック用として, イメージオルシコンを2本使用し, 1本の撮像管から輝度信号を, 他の1本の撮像管から3つの色信号を取り出す方式のカラーカメラを開発し, オリンピックの開会式, その後は甲子園の高校野球などの中継番組に使用している.このカメラは, 分離輝度撮像方式と点順次撮像方式の特長をかね備えることを目標にしたものであるが, 技術的には, 新しい高度のものが要求された.ここでは, 本カメラについて概説した後, この撮像方式の理論的解析と,本カメラの心臓部ともいうべき, 順次一同時変換器について記述する.