テープ変調ノイズが放送用VTRのSN比におよぼす影響を, 搬送波周波数, 再生系周波数特性を変化させて測定した.テープノイズ対搬送波出力の電力比は, 搬送周波数にほぼ比例して増加する.ローバンドVTRでは, テープノイズによってSN比がきめられており, かつ目に見えやすい低域成分が多い.ハイバンドVTRでは, テープノイズと機器ノイズが電力比にして約2 : 1の割合であり, 三角ノイズに近いスペクトラムであった.これより, ハイバンド用テープは, 低ノイズ化とともに高感度化にも留意しなければならないことがわかった.