ビジコン形撮像管の特性が向上し, 放送用にも使用されるようになったが, 暗い光景の撮像では残像がいまだに問題となっている.この問題の解決, 検討のため残像を定量化すべく, 数式計算を行なった.ターゲット表面電位とターゲット電流を指数関数表示として計算を簡単にし, 容量性残像を数式による解析的な方法と図式解法とによって求めた.さらに, 光導電性の遅れを考慮した総合残像についても計算した.計算の過程および結果から, ビジコンの動作中の表面電位, 容量性残像に伴う信号の立上りおよび減衰の状態, さらにターゲットパラメーターが与えられた場合の残像の最短限界などが明らかになった.