筆者らは前に報告したように, パーシバル回路を併用し, 初段にFETを使用した高SN比の前置増幅器を開発したが, 信頼性の向上, 小形化などの目的で, 新たに2種のICを設計開発し, そのIC化をはかった.この結果, MTBFは従来の約150%, 容積は約50%, 組立工数は約55%にすることができ, 所期の目的をはたせた.IC化された前置増幅器の特性の概略は次のとおりである.SN比≧46dB (信号電流0.22μA, 管容量15pF, 帯域4.5MHz), 二乗正弦波特性; K <1% (2 T パルス), 温度特性;-10~+50℃内で上記性能を満たし, かつ±10℃の温度変化に対して利得の変動1%以下.