パルスの忠実な伝送と信号波形発生源のパルス波形を, 種々の伝送線路や増幅器を経た後に再生 (再現) することは, リニアのビデオ信号伝送よりも技術的には難解な点が多い.特に, 信号発生源波形に比較して, 遅延時間と増幅の特性, パルス幅の変化, 立上り時間の変動などを, 伝送する信号の種類に無関係に偏差なく無調整にて分配することは, 従来より種々の方法が考案されていたが, 経済性も加味すると完全なものはなかなかなかった. そこで、それらの目的を達するパルス分配増幅器を開発したので, その概要を簡単に報告し, パルス伝送波形の測定条件に関して明確な統一規格の制定を目標に, 既定の種々の方法, 既定の合理化が必要と考え, 学会を中心にして, 学識経験者, ユーザー, メーカーの三者にて協議再検討を行ない, テレビジョン機器の測定法と表示の統一をはかるよう提案を行ないたい.