カラーテレビジョン装置においてブラウン管のアノードに加える高電圧を安定化するため, 従来は高耐圧の真空管を使用していた.しかし, この方式は信頼性が非常に低かったので, リアクタを利用したまったく新しい安定系を開発し, 装置の全半導体化を促進した.この安定系は系の低圧側で動作させているため, 従来の方式に比較して非常に信頼性が高く, 消費電力が少ない等の利点を有している.ここでは, 新しく開発した安定系の動作原理, 実用回路について述べるとともに等価回路を誘導して動特性を検討した.