アルゴン雰囲気中でKClとAlを同時に蒸着した試料からの透過2次電子流はKCIだけを蒸着した試料より安定になった.交流逆電界法によって測定した放出2次電子のエネルギー分布のメッシュ電圧依存性を検討した.その結果, KClとAlを同時に蒸着した多孔質膜の表面電位の分布はかなり狭いことがわかった.それに対してKC1だけの試料では電位分布は広く, さらに部分的に高電位の場所が表面に存在することが観測された.これらの結果から, KCl粒子間に存在するAlは表面電位を一様にする効果を持っており, これが2次電子流の安定化に寄与することが明らかになった.