カラー受像管のハイライト時の画像特性を劣化させる電子ビームのブルーミング現象について, 電子計算機による電子ビーム解析と, 電子銃実験とにより考察した.そして, 必要な最大ビーム電流に対して電子銃のカットオフの選び方, また, 電子ビーム電流の増加に対して急激に増大する電子レンズの収差の影響を少なくするようなプリフォーカスレンズの設定についての考え方をまとめた.その結果, 従来の4極電子銃に対して5極電子銃とし, 第2格子電圧を高く設定することにより, 従来の受像管にくらべて, 最大ビーム電流時のビームスポット径が従来の約6割で, 各電子銃間のフォーカス特性のばらつきの少ないカラー受像管を開発することができた.