高精度プリント板のコピーマスクを対象とした自動検査方式を開発した.マスクパターンの幾何学的特徴に着目し, そのような特徴を持たないものを欠陥として検出する方式で, その幾何学的特徴としては, マスクパターンは主として水平・垂直の直線から構成されていること, パターン幅とギャップに最小許容限界があること, 一定半径の円形パッドが存在すること, の3点を考えている.欠陥検出は, 微小欠陥検出と部分特徴抽出, 部分特徴の組合せによる水平・垂直方向の検査, 部分特徴にもとついたマクロ特徴抽出とそれによる斜め方向の検査, パターン幅とギャップの測定の4階層から構成され, 微小な欠陥から広範囲にわたる大きい欠陥までを, 画像の走査速度で高速に検出できる.シミュレーションにより欠陥検出アルゴリズムの詳細部分の決定とその検証を行い, その結果にもとついて検査装置を試作して, 本検査方式の有効性を確認した.