放電表示パネルによるハイビジョン (高品位テレビ) 用パネル型ディスプレイの実現をめざして, パルスメモリー方式に適した平面構成パネルを開発した.大型・高精細度化を容易にするため, 補助セルと表示セルを同一平面上に配置した簡素なパネル構造とするとともに, 製作手法としても厚膜印刷を大幅に取り入れた.パルスメモリー駆動時の諸特性を検討した結果, 補助セル-表示セル間のみに, プライミング (補助放電により発生した荷電粒子等が表示セルの放電開始を容易にする作用) 用の間隙を設け, 表示セル相互間には空間を作らないことがパネル大型化に重要なことがわかった.さらに, 効率向上のため透過蛍光面膜厚の最適化をはかった.これらの結果をもとに5型サイズのカラーパネル (セルピッチ : 0.65mm, セル数 : 160×126) を試作し, 現行テレビ信号を用いて256階調のカラーテレビ画像を表示した.