VDT (Visual Display Terminal) 画面の陰画表示 (暗い背景に明るい文字) と陽画表示 (明るい背景に暗い文字) について, 作業をするのに好ましい文字輝度 (陰画表示の場合) と背景輝度 (陽画表示の場合) を求めた.また, 文字色と背景色の組合せはどちらの表示モードの方が主観的に好ましいか, 表示モードの違いにより疲労に差があるかどうかを検討した.なお, 好ましい輝度は調整法で求めた.色の組合せの好ましさの尺度化はThurstoneの一対比較法で行った.また, 疲労の程度はCFF (臨界融合周波数) の変動率の大きさから推定した.その結果, 好ましい文字輝度 (陰画表示) および背景輝度 (陽画表示) はともに約30cd/m2であること, 陰画表示の方が陽画表示よりも好みの評価は高いが, 作業による疲労は逆に陽画表示の方が陰画表示の場合よりも小さい傾向のあることなどが明らかとなった.