フォトンカウンティング領域での撮像を目的として, 2次元微弱光検出管を開発した.光電面には, 可視光領域で量子効率の高いマルチアルカリ光電面を用い, また, 光電子の増倍素子として, マイクロチャンネルプレート (MCP) を3枚重ねたものを用いた.これらを共存させるとき, アルカリ金属蒸気のMCPへの付着によって暗電流が増大する問題が生じたが, アルカリ蒸気阻止用の可動シャッタを管中に用いることによって, これを解決した.これにより, 検出効率が高く, コンパクトで扱い易い管が実用化できた.まず, 3枚のMCPを用いた高利得のイメージインテンシファイヤを開発し, さらに, その蛍光面に置き換えて, ランダムに個々のフォトンの位置をリアルタイムで読み出せるSi半導体位置検出器 (PSD) を内蔵した管を開発した.これらはそれぞれ特長を持つので, 用途によって選択できる.