VDT (Visual Display Terminal) 作業による疲労感を主観評価により定量化し, 得られた主観評価値と生理機能の客観的測定値との間の相関を検討した.なお, 主観的疲労感の定量化は系列範疇法で行い, 生理機能の客観的測定値としてはCFF (臨界融合周波数) と眼の焦点調節機能 (CT : 緊張時間, RT : 弛緩時間, NP : 近点距離) の測定値を用いた.その結果, CFFは精神疲労, 自律神経失調および眼精疲労に関する自覚症状との相関が高いこと, また, CT, RTおよびNPは眼の焦点調節機能に関する自覚症状と相関があるが, この相関の程度は被験者により大きく異なることなどが明らかとなった.