固体撮像素子を放送用の高画質カメラ, さらにはハイビジョン用カメラに適用するため, 低雑音化, 高感度化, 高解像度化などについて種々の検討を行った.まず, 従来技術の延長線のみでは, ハイビジョン用カメラレベルの性能を追求した場合, 様々な問題が生じることを指摘した.次に, “偽解像が少なく解像度が高い” 撮像素子を実現する画素配置, 形状および素子構成について検討を行い, 菱形画素形状が偽解像を少なくするうえで優れていることを解析的に明らかにした.さらに, CCD型の原理的な低雑音性と無雑音並列信号処理の可能性に注目し, “素子内信号処理の考え方” を導入した新たな素子構成によって, 高感度, 広ダイナミックレンジ, 低偽解像, 高解像度な固体撮像素子ができる可能性を示した.