色の解像度, 色モワレの点で有利な, 高画質化が可能な, 2行同時独立読出し方式による1/2インチIL-CCD撮像素子の提案を行った.2行分の画素信号を独立に, 1本の垂直CCDで転送できるようにするため, 多層配線構造により開口の劣化を抑えた, 高密度垂直CCDを開発した.さらに, フィールドプレートによる素子分離技術を用いた, 水平CCD間の電荷転送ロスの少ない並列水平CCD構造を実現した.また, 基本性能である感度を向上するため, (1) フィールドプレート構造により, 垂直CCDの狭チャンネル効果を低減し, 実効的に開口率を大きくする, (2) 横型オーバフローゲートによるブルーミング抑圧法を採用することにより, フォトダイオードの光電変換領域を深くし, 光感度を向上する, (3) フィールドプレートとオーバフローゲートを兼用し, 開口率の低下を抑えたFPOG (フィールドプレートオーバフローゲート) 構造を検討した.試作, 評価により, 高画質, 高感度のIL-CCDの実現見通しを得た.