Fuzzy c-Means(FCM)法の拡張である Fuzzy c-Medoids(FCMdd)法は,クラスターのプロトタイプを標本データのいずれかから選ぶ手法であり,関係データへの応用が容易である.本論文では,関係データからの局所的な線形構造の抽出を目的とし,FCMdd法の発展として直線状のプロトタイプを標本データ中の2点で張るアプローチを提案する.プロトタイプの推定は代表点の組み合わせを求める組み合わせ最適化問題となるが,代表点の探索をメンバシップの大きな標本データに制限することで,計算時間の軽減を図る.また,得られるクラスタリング結果は関係データの低次元視覚化とも捉えられるもので,多次元尺度構成法では直感的に構造が把握できないデータ集合に対しても,複数の1次元空間を構成して低次元に視覚化することで直観的な把握を可能としている.