本論文では壁面投影移動型アバタシステムRemyの提案を行う.Remyは遠隔地から相手の実空間に対する指示や参照を行いコミュニケーションを行うことを支援する.従来の遠隔協調作業支援システムには,実空間の共有を考慮していない問題,デバイスがユーザに与える負担が大きい問題,表情やジェスチャといったノンバーバル情報の伝達を考慮していない問題があった.上記3点の問題に対して,Remyは移動可能な2次元アバタを実空間に直接投影することで解決する.本論文ではローカルユーザの視点においてRemyと従来研究の比較実験を行なった.実験の結果,Remyの手法が上記の問題点を解決し遠隔協調作業においてコミュニケーションの質を高めることが示された.