1.並等小麦澱粉中の麩部の除去法としてアルカリによる麩の沈降分離法を実験した。2.二三の澱粉についてアルカリ洗滌前後の性質の変化をアミロヒートヴィスコグラフ,粗蛋白質含量,ヨード吸収能,糊のpH及び溷濁度等より検討した,3.特に小麦澱粉についてはメタノールによる抽出時問に対するヨード吸収能,粗蛋白質含量溷濁度の変移から,澱粉中の溶剤による抽出の困難な脂肪分は一度稀アルカリで洗滌してからメータノールで抽出を行うと除去されることがわかつた。4.上記により処理した小麦澱粉のヨード吸収能は36時間のメタノールによる連続抽出により54.5(mgヨード/g.澱粉)の値を得た。5.種種のpHの澱粉懸濁液を糊化してアミロヒートヴィスコグラフを画き,その澱粉の稀酸及び稀アルカリに対する抵抗性を考察した。