昭和31年長崎県農事試験場愛野試験地産の馬鈴薯西海1号,西海2号,西海3号,西海4号及農林1号より同様な条件で澱粉を分離し,その性状を比較した。 澱粉の収量はたちばな(西海2号)が低い。 澱粉の燐酸含有量はたちばな,西海4号が高い。 灘粉糊のブラベンダー.アミログラムを比較すると, うんぜん(西海1号),西海3号億大体農林1号と同じ型であるが,西海2号は最高粘度は高いが,高温度における粘度低下及び冷却時における粘度の低下が著しい。西海4号は最高粘度が最も高く,西海2号にみられる冷却時の粘度低下がない。 たちばな及び4号は, 燐酸含量双びブラベンダーアミログラムにおいて,著しく異つた性状をもつていることは注目すべきことであり,今後これらの差異について考究したいと思う。 終りに試料を御分与下さつた長崎県農事試験場宮本健太郎氏に深謝する.