以上,北海道において立地条件を異にした主要な馬鈴薯栽培地帯に存在する試験機関から,2~3年にわたって蒐集した主要馬鈴薯品種について,澱粉含有率,澱粉歩留および澱粉粒径を調査検討した結果次のことが認められた。 1.馬鈴薯塊茎の粗澱粉含有率,澱粉収量ならびに澱粉粒子の大きさ(長軸の長さ)は品種,環境によつて変動しやすい。 2.品種では北海17号の澱粉収量が最も多く(回収率は低いが絶対量が多い)かつ粒径も大きいので,澱粉原料として好適と考えられる。しかし,熟期が極晩生であるから早堀の可否を検討する必要があろう。早生種ではオオジロが,少なくとも平年温度以上では澱粉の蓄積,歩留が従来の早生種に比較して高く,量的要因としては早期原料として可能な品種であるが,粒子がやや小さい。 3.塊茎の澱粉価は,同一圃場で生産された同じ品種でも,かなりの個体間変異がある。(したがつて,品種の特性,比較数値などを表現する場合には供試個体数をなるべく多数取扱うことが必要であろう)。