B. stearothermophzlus由来のCGTaseを高濃度のα-CDに作用させることによりアミロース粒子が生成することを見出し,その生成条件ならびにその諸性質を調べ,以下の結果を得た.1) アミロース粒子の生成は,主に反応温度,基質濃度に影響され,α-CD濃度35%,反応温度30℃で最高の生成率96%を示した.2) 他の細菌起源のCGTaseにおいてもアミロース粒子の生成が認められた.3) 得られるアミロース粒子は3~20gumの球状で,そのλmaxは560~580nmを示し,数平均分子量は5500~7000で,グルコース・ユニットとして34~43個からなるアミロースであった.4) 本物質はX線回折により澱粉のB形X線回折図を示し,偏光十字が観察されることから規則性のある結晶構造を有するアミロースであることがわかった.